中国船、沖ノ鳥島周辺で違法な海洋調査 海保が中止要請  

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中国海洋調査船が、日本の排他的経済水域(EEZ)でワイヤーのようなものを海中に投入

9日午前から10日朝にかけて、沖ノ鳥島の北北西の日本の排他的経済水域(EEZ)で、中国の海洋調査船「大洋号」が船尾の辺りからワイヤーのようなものを海中に投入し、事前の許可を得ずに調査とみられる活動を行っているのを海上保安庁の巡視船が確認。

菅官房長官は、外交ルートを通じて抗議し、海保が現場で活動の中止要請を行ったことを明らかにしました。

しかし7月11日現在、調査船の違法な活動は3日目に入ってもまだ続けられているようです。


国際ルールを無視した中国海洋調査船の実態

元総務大臣で、自民党領土特命委員会委員長を務める新藤議員が海保広報を公開。

実際に現場で起きていることを国民が知ることによって広く世論を喚起し、中国の暴挙に対して怒りの声を上げていくことの必要性を強く訴えかけています。


新藤義孝議員のTweetより

私は、自分のFacebookやTwitterを通じて一人でも多くの日本国民が実際に起きていること知ってもらいたい、との思いから海保広報を公開しております。

国民世論の大きさは、日本外交の大きな推進力になります。

中国による尖閣諸島海域での我が国主権への横暴な挑発に加え、我が国EEZ内での同意や連絡のない海洋調査活動は、既に20年ほど前から増え始めています。中国は違法な活動により得た調査データを使用して、国際学会で勝手な論文を発表したり、メタンハイドレートやレアアース泥などの海洋資源戦略、大陸棚調査などを進めようとしているのです。

私としても、海保との状況共有に加え、外交当局とも常に密接な連絡を取っています。自民党・領土特命委員会では、本件についてこれまで何年にもわたり協議を重ねております。

参考として、過去に私がまとめた資料も掲載しますので、是非ご覧になってください。

中国の傍若無人な活動に対して、日本世論が大きな怒りの声を上げなければ、それは中国に誤ったメッセージを送ることにつながりかねません。

海保広報の拡散に、是非ご理解とご協力をお願いします。



▼ 海保広報 中国海洋調査船の視認について


◎中国海洋調査船「大洋号」の視認について(第1報)

1 本日、 午前10時40分頃、しょう戒中の当庁巡視船が沖ノ鳥島の北北西約310 キロメートルの我が国排他的経済水域内において、 漂泊中の中国海洋調査船「 大洋号 」がワイヤー様のものを海中へ延ばしているのを確認したことから「 我が国の排他的経済水域において、我が国の事前の同意のない調査活動は認められない。調査の中止を求める。」旨の中止要求を無線及び電光掲示板(停船命令等表示装置) にて実施しました。

2 本日、正午現在 、同調査船は沖ノ鳥島の北北西約310キロメートルの我が国排他的経済水域内に漂泊しており、当庁巡視船が監視警戒にあたっています。

令和2年7月9日 午後0時10分発表 

第三管区海上保安本部

◎中国海洋調査船「大洋号」の視認について(第2報)

1 本日 、 午前6時10分頃 、当庁巡視船により沖ノ鳥島の北北西約300キロメートルの我が国排他的経済水域内において漂泊中の中国海洋調査船「大洋号」が観測機器様のものを揚収するのを確認しました 。

2 午後2時現在、同調査船は、沖ノ鳥島の北北西約230キロメートルの我が国排他的経済水域内において南東向け航行中であり、引き続き、当庁巡視船が同調査船の監視警戒を行っています。

令和2年7月10日 午後3時50分発表 

第三管区海上保安本部

◎中国海洋調査船「大洋号」の視認について(第3報)

1 南東向け航行中であった中国海洋調査船「大洋号」は、昨日10日)午後 5時20分頃、沖ノ鳥島の北約170キロメートルの我が国排他的経済水域内において漂泊し、午後5時40分頃、同海域にて観測機器様のものを海中へ投入するのを当庁巡視船により確認しました。そのため、「我が国の排他的経済水域において、我が国の事前の同意のない調査活動は認められない。調査の中止を求める。」旨の中止要求を無線及び電光掲示板(停船命令等表示装置)にて実施しました。

2 午後11時10分頃、同位置において同調査船が観測機器様のものを揚収するのを確認しました。

3 また、同調査船は、その後、航走と漂泊を繰り返した後、本日、午前9時40分頃から午前10時30分頃及び午前11時50分頃から午後0時50分頃までの間、再び、沖ノ 鳥島の北北東約160キロメートルの我が国排他的経済水域内において漂泊し、同海域にて観測機器様のものを海中へ投入するのを当庁巡視船により確認したことから、「我が国の排他的経済水域において、我が国の事前の同意のない調査活動は認められない。調査の中止を求める。」旨の中止要求を無線及び電光掲示板(停船命令等表示装置)にて実施しました。

4 午後2時現在、同調査船は、沖ノ鳥島の北北東約160キロメートルの我が国排他的経済水域内において北東向け航行中であり、引き続き、当庁巡視船が同調査船の監視警戒を行っています。

令和2年7月11日 午後5時20分発表 

第三管区海上保安本部


▼中国海洋調査船「大洋号」(photo : 海上保安庁)


▼新藤議員作成『我が国近海などにおける中国の海洋活動の例


2014年には、小笠原諸島と伊豆諸島周辺の領海と排他的経済水域に中国漁船が大挙して押し寄せた「中国漁船サンゴ密漁事件」もありました。

中国は、東京都の行政区域でもある沖ノ鳥島を「島ではなく岩だ」と主張し、日本の排他的経済水域を奪おうとしています。世論がより一層大きな怒りの声を上げなければなりません。



沖ノ鳥島は、太平洋上の小笠原諸島に属する孤立島。サンゴ礁からなる島であり、東京都小笠原村に属する日本最南端の領土。沖ノ鳥島が水没すると広大な排他的経済水域も失われてしまうため、1987(昭和62)年からは護岸の設置などの保全工事が実施。現在では頑丈な波消しブロックとコンクリートが荒波から島を守っている。
沖ノ鳥島(東京都産業労働局)

沖ノ鳥島(photo : 国土交通省関東地方整備局)






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