【防衛省】大型無人潜水機開発へ 島嶼防衛、警戒監視能力を強化 

日本のプレゼンスTopics

防衛省は、中期防衛力整備計画(5年程度の中期的な防衛力の整備、維持および運用などを具体的に定めた計画)に、大型無人潜水機 (水中ドローン) の開発方針を明記する意向を固めました。

防衛省は、新たな防衛力整備の指針「防衛計画の大綱」とともに策定する中期防衛力整備計画(中期防)に、海中を自動航行して情報収集する大型の水中ドローン(無人潜水機)の開発方針を明記する意向を固めた。政府筋が4日、明らかにした。高い警戒監視能力を持ち、島しょ防衛強化の目玉装備と位置付ける。新大綱にも「無人装備の活用推進」と盛り込む方向だ。いずれも12月18日の閣議決定を目指す。

 防衛力整備について防衛省は、水中ドローンなど自衛隊員が搭乗しない無人装備を重視。沖縄県・尖閣諸島周辺を含め海洋進出を図る中国に対し、警戒監視能力を高める必要性に迫られていることが要因。

(共同通信)

 

アメリカ軍の準機関紙 Stars and Stripes (星条旗新聞)に、関連記事が掲載されています。

Japan plans to develop a large underwater drone to monitor its remote islands as Tokyo continues to build up assets set to guard against Chinese incursion.

The unmanned submersible will be unveiled in a Ministry of Defense’s policy document that lays out the island nation’s five-year plan from April 2019, Japan’s Kyodo News service reported Monday, citing a “government source.” Prime Minister Shinzo Abe’s cabinet is slated to approve the policy in mid-December.

Officials have been mum on when the drone’s development will begin but an Iwakuni facility — where experiments to “detect sound waves” will take place in a large water tank — could be operational by fiscal year 2021, Kyodo reported. The submersible will be more than 32 feet long and “adaptable to various missions including surveillance.”

日本は、海洋進出を続ける中国の侵攻を防ぐため、離島を監視することができる大規模な水中無人機の開発を計画。2019年4月から5年間の防衛計画で、無人潜水艦が公開されるとの見通しを明らかにした。安倍内閣は、12月中旬に計画の方針を承認する予定。

山口県岩国市の施設にある特殊な大型水槽で音波探知の実証実験が行われ、2021年度にも運用が始まることになっている。無人潜水艦は全長10メートル以上で、監視を含む様々な任務に適応できるようになる。

Japan to develop underwater drone to defend remote islands against Chinese (Stars and Stripes)

 

 

慢性的に自衛隊員が不足している状況で、無人潜水機など隊員が搭乗しない装備は、各隊員にかかる負担を軽減するための技術としても着目されているようです。無人機が実用化されれば、1週間程度の自動航行ができるようになり、水深の深い位置から水中音波探知機(ソナー)で相手の潜水艦の状況を把握することが可能になります。

 

 

尖閣諸島周辺を含め海洋進出を図る中国に対する警戒監視を強化するため、中国軍が太平洋に出る際に通過する南西諸島の琉球海溝などでの無人機の投入を想定しているということです。

 

尖閣諸島 北小島、南小島 (Photo : 防衛省)

 

 

 

 

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