中国軍、尖閣への大挙侵入を予告 南シナ海での緊張も高まる

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8月中旬、尖閣周辺に海上民兵が大挙して来襲か 台湾、ベトナム近海でも軍事演習を繰り返す

中国政府が日本に対し、8月中旬に尖閣諸島周辺での多数の漁船による領海侵入を予告し、日本側に航行制止を「要求する資格はない」と通告。また南シナ海でも、台湾が実効支配する東沙諸島の奪取を目的とする大規模な上陸演習を実施するようだと、産経新聞が伝えています。

中国政府が日本政府に対し、尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺での多数の漁船による領海侵入を予告するような主張とともに、日本側に航行制止を「要求する資格はない」と伝えてきていたことが2日、分かった。16日に尖閣周辺で中国が設定する休漁期間が終わり、漁船と公船が領海に大挙して侵入する恐れがある。日本の実効支配の切り崩しに向け、挑発をエスカレートさせる可能性もあるとみて日本政府内では危機感が高まっている。

挑発の新たな形態も懸念される。漁民らで組織される海上民兵の投入で、昨年7月にベトナムの排他的経済水域で公船とともに海上民兵船が活動した前例がある。今年6月の法改正で公船が所属する海警局と海軍が同じ指揮系統で運用可能になり、尖閣周辺で軍艦艇と公船、民兵船を試験的に一体運用する機会をうかがっているとの見方もある。

日本政府高官は、公船の背後に控える中国海軍艦艇をマークしている海上自衛隊艦艇に加え、海自の哨戒機と空自の早期警戒機の飛行頻度を増やし、「中国側が認識できるレベルまで警戒態勢を引き上げるべきだ」と指摘している。

<独自>中国、漁船群の尖閣領海侵入を予告 「日本に止める資格ない」(産経新聞)

平成28年8月には、4日間で延べ72隻の漁船と延べ28隻の中国公船が大挙押し寄せ、尖閣周辺に侵入しました。


▼台湾が実効支配する東沙諸島を奪うための演習も

中国人民解放軍国防大学の李大光教授は香港の親中系雑誌「紫荊」8月号に発表した寄稿で、中国軍は8月に南シナ海で、台湾が実効支配する東沙諸島の奪取を目標とする大規模な上陸演習を行うと指摘した。実施の具体的な時期や場所については明示していない。

演習内容によっては南シナ海で米軍との緊張が高まる可能性がある。

李教授は「解放軍は演習で重大なメッセージを発信し続ける」と題した寄稿で、5月以降、中国軍が渤海や黄海、南シナ海などで大規模な演習を繰り返しているのは、台湾の独立勢力や台湾カードを利用して中国を押さえ込もうとする米国へのメッセージだと強調。

その上で、東沙諸島は中国軍が基地のある海南島から太平洋へ向かう際の戦略的要衝にあると指摘。台湾が米軍に東沙諸島を貸与し、軍事活動を許せば中国軍の活動に悪影響すると述べた。

東沙奪取演習を明言 中国軍、南シナ海で緊張も (産経新聞)

南シナ海で大規模な軍事演習を繰り返し、人工島を造成したり、軍事施設を建設するなどして実効支配を進める中国に対して、周辺国のベトナム、フィリピン、インドネシア、マレーシアは強い姿勢を示しています。

今夏、中国軍が演習を実施することで、南シナ海に展開するアメリカ軍との緊張がさらに高まる可能性があります。




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