ビザなしで渡航できる国や地域数のランキングが発表になり、世界第1位になった日本のパスポート。渡航できる国や地域が多いということは、その国の政治経済力や世界的な信用の高さを表しています。
また、なりすましを防ぐため、偽造されないように高度な技術を採用しながらデザインの更新をしてきた点も評価されてきました。
来年度、外務省は新たな偽造対策のため、パスポートに新しい中ページデザインを導入し、見開きごとに「冨嶽三十六景」の各作品を採用して全ページ異なるデザインに変更することを発表しています。
世界最強の日本のパスポート
ビザなしで渡航できる国や地域の数を比較した世界のパスポートランキング更新版が9日に発表され、日本がそれまで同着だったシンガポールを抜いてトップに立った。
ランキングは市民権や永住権の取得支援を手掛けるヘンリー&パートナーズがまとめている。それによると、日本のパスポート保有者がビザなしで渡航できる国や地域は、10月からミャンマーが加わって合計190カ国になった。シンガポールは189カ国で2位に後退した。2018年初めの時点でトップに立っていたドイツは188カ国で3位に後退し、フランスおよび韓国と並んでいる。
▼ 世界のパスポートランキング トップ10
1.日本 190カ国
2.シンガポール 189カ国
3.ドイツ、フランス、韓国 188カ国
4.デンマーク、フィンランド、イタリア、スウェーデン、スペイン 187カ国
5.ノルウェー、英国、オーストリア、ルクセンブルク、オランダ、ポルトガル、米国 186カ国
6.ベルギー、スイス、アイルランド、カナダ 185カ国
7.オーストラリア、ギリシャ、マルタ 183カ国
8.ニュージーランド、チェコ 182カ国
9.アイスランド 181カ国
10.ハンガリー、スロベニア、マレーシア 180カ国
2019年に導入される、新しいパスポートのデザイン
外務省は2016年に、次期パスポートの中ページデザインを葛飾北斎の「冨嶽三十六景」とすることを決定しています。見開きごとに「冨嶽三十六景」の各作品を採用し、全ページ異なるデザインとなる予定です。
パスポートの表紙は当然ですが変わることはありません。皇室の紋章でもあり、日本の在外公館において国章に代わり慣例的に使用されている十六八重表菊と同じ菊花紋章の一つである十六一重表菊です。
基本デザインについては、「日本的なデザイン」をコンセプトに検討を行い、そのうち「冨嶽三十六景」は世界的にも広く知られ、富士山をメインモチーフとし、まさに日本を代表する浮世絵であることから採用しました。
各ページを異なるデザインとすることは偽変造対策にも有益であり、次期パスポートは,2020年東京オリンピック・パラリンピックを念頭に、その前年の2019年度中の導入を目指しています。
次期パスポートの基本デザインに使用する 冨嶽三十六景24作品
査証ページのデザインに選ばれたのは浮世絵の名作「富嶽三十六景」。選ばれた24作品が、それぞれのページを彩る予定になっています。
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