真備町の保育園が自衛隊員を招いて交流イベントを開催
2018年7月に発生し、西日本各地に甚大な被害をもたらした豪雨から5か月。
被害の大きかった岡山県倉敷市真備町の保育園で、災害直後から人命救助や生活支援活動に尽力した自衛隊員を招いた交流イベントが開かれ、園児たちが感謝の気持ちを伝えました。
西日本豪雨で被災した真備かなりや保育園(倉敷市真備町辻田)は5日、人命救助や災害廃棄物の撤去などに取り組んだ自衛隊に感謝の気持ちを伝えようと、陸上自衛隊員との交流イベントを同園で開いた。園児ら200人が隊員と運動したり、お礼を述べたりした。
同園は豪雨で1階天井まで浸水。当日は休園していたが、自宅に取り残され、自衛隊のボートで救助された保護者もいたという。
この日は、陸上自衛隊三軒屋駐屯地(岡山市北区宿)などから隊員15人が来園。園児らは、隊員と音楽に合わせて体操した後、ボートや炊事車へ乗って記念撮影するなどして触れ合った。最後に全員で「ありがとう」と言い、手作りの首飾りを贈った。
同園の6歳の女の子は「みんな体が大きくてかっこよかった。また会いに来てほしい」と喜んでいた。
豪雨直後に人命救助や災害ごみの片付けなどを行った春田兼一2曹(38)は「被災直後はこれからどうなるのかと不安だったが、子どもたちの笑顔を見られて安心した」と話した。
岡山県によると、県内では7月10日時点で約60カ所の避難所に約4千人がいた。その後、自治体が民間賃貸住宅を借り上げる「みなし仮設住宅」や倉敷、総社市に整備された建設型仮設住宅(計312戸)に多くが移った。現在は倉敷市真備町市場の福祉施設「まきび荘」で17人、同市内の福祉避難所で4人が生活。早ければ年内にも避難所は解消される見通し。
ただ、仮設住宅での暮らしが長引けば高齢者ら災害弱者を中心に心身への負担が懸念される。これまでに高齢者5人が被災後の体調悪化による災害関連死と認定され、倉敷市では他にも可能性がある死者がいるという。丁寧でこまやかな支援が課題となっている。
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