派遣海賊対処行動水上部隊第32次隊 呉基地から出港
12月2日、アフリカ・ソマリア沖での海賊対処のため、海上自衛隊の護衛艦「さみだれ」(DD-106) が呉基地を出港しました。
派遣されたのは海上自衛隊呉基地所属の護衛艦、「さみだれ」です。「さみだれ」には司法手続きが担当の海上保安官8人を含む、およそ170人が乗り込みました。自衛隊は2009年からアフリカ・ソマリア沖に部隊を派遣し、この海域を通行する民間の船舶の護衛をしています。今回が32回目の派遣で、これまでに延べ3900隻以上を護衛してきました。
第4護衛隊司令西山高広1等海佐
「国内外に対する海上自衛隊の理解と信頼を深めるための活動として非常に重要な任務であると認識してます。隊員一同、その認識を持って任務にあたる所存です」
乗組員の家族「心配ですけど頑張るしかないので頑張っていきます」
家族や自衛官などおよそ600人の見送りを受け出港した「さみだれ」は、1万2千キロあまり離れた現場海域へ3、4週間で到着するということです。
ソマリア沖で海賊対策 海自呉基地から護衛艦が出港 (中国放送)
山田宏 防衛大臣政務官のTweet
派遣海賊対処行動水上部隊(第32次隊)出国行事へ出席した山田宏防衛大臣政務官
呉基地から出港の様子
ご家族と離れて半年間の任務に就く海上自衛官と海上保安官の皆さまの、航海の安全と任務完遂、無事の帰投をお祈りいたします。
海賊が多発するソマリア沖・アデン湾
ソマリア沖・アデン湾は、アジアとヨーロッパを結ぶ海上輸送の大動脈。毎年、我が国に関係のある約2,000隻を含む、およそ20,000隻の船舶が通過します。
そんな重要な海域であるアデン湾で、近年海賊による被害が拡大しているのです。我が国はこうした状況に対して、海上警備行に基づく護衛艦による民間船舶の護衛と海賊対処法の整備という対応策を講じました。 アデン湾では、2隻の護衛艦が護衛対象の船舶を前と後ろからガードし、900kmほどの航路を一日半ほどかけて進んでいきます。P-3C哨戒機はアデン湾上空をパトロールし、不審な船舶を発見した場合などに、護衛艦や他国の艦艇、周囲を航行する民間商船等に随時情報を提供します。
平成21年7月に海賊対処法による護衛活動が開始されてからは、我が国に関係する船舶だけではなく、あらゆる船舶を護衛することができるようになりました。
▼海上自衛隊第4護衛隊群のHPに「さみだれ」訓練中の様子(一部)が公開されています
「むらさめ」型 DD”MURASAME”Class 106「さみだれ」 (海上自衛隊)
▼平成29年12月3日から半年間アデン湾に派遣されていた、第29次派遣海賊対処行動水上部隊の活動記録
第29次派遣海賊対処行動水上部隊(29th Deployment Surface Force for Counter-Piracy Enforcement)は、海上自衛隊 第7護衛隊司令指揮のもと、護衛艦「せとぎり」で編成され、アデン湾において民間船舶を海賊から護衛する任務にあたりました。
第29次派遣海賊対処行動水上部隊 活動記録 (防衛省)
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